薄毛の原因として女性の場合は女性男性型脱毛(FAGA)、産後脱毛、加齢性脱毛、季節性脱毛などが挙げられますが、中でも女性男性型脱毛(FAGA)はお困りの方が多く放置すると進行する可能性があるものです。
女性男性型脱毛(FAGA)は体内の女性ホルモンと男性ホルモンのバランスが崩れることで発症するため閉経間近もしくは閉経後から始まります。治療が可能ではありますが、症状が出現してから治療を始めるまでの時間が長いほど手遅れになりやすいという特徴があります。
当院では一ヶ月¥ 3,080~の予算で治療を行っておりますので気になる方はお早めにご相談下さい。
当院での治療について
当院では薄毛が主訴で来院された方には以下の流れで治療を行っております。
①診断
女性男性型脱毛(FAGA)、加齢性脱毛などいずれのタイプの薄毛なのかをチェックさせていただきます。併せて各人の治療目標を聴取いたします。何か質問がありましたら遠慮なくおっしゃって下さい。
②治療開始
薄毛の状況、年齢、各人の目標そして予算にあわせた治療法を提案いたします。併せて薬の副作用やよくある質問、注意が必要な生活習慣に関して説明いたします。
③治療経過
治療目標と現状により薬の内服方法を調整いたします。
薄毛の原因について
なぜ抜け毛が増え薄毛になるのか?
「髪の毛の生え変わりサイクル」と「頭皮の状況」に深く関係しています。
髪の毛の生え変わりサイクル
私達の頭皮では、抜け毛は髪の生え変わりのサイクルの中で必ず起こっています。
髪の毛は
- 1. 新しい毛が生え始めて成長する成長期:4年程度
- 2. 髪の毛のもととなる毛包が小さくなって成長が止まる退行期:3週間程度
- 3. 髪の毛の成長が完全に止まる休止期:4ヶ月ほど
というようなサイクルを繰り返すことで新しい毛が生え、古い毛は脱毛していきます。
抜け毛はこの過程で何らかの異常が起こることで発生します。また個人差があるものの上記にお示ししたヘアサイクルは有限で、使い果たしてしまうといずれの治療を用いても毛を生やすことは難しいといわれています。
FAGA(女性男性型脱毛)
毛根(毛包)と呼ばれる毛を維持する部位に、閉経前後から男性ホルモンが過度に働くことで従来の様な太い毛が発育されなくなる&脱毛の範囲が増えるというのがFAGAの本質です。そのため40才後半から発症いたします。
<原因>
●閉経によるホルモンバランスの崩れ
<治療薬>
●アルダクトン(内服薬/国内製)
薄毛の原因として働く男性ホルモンの働きを抑える作用があります。現状の頭髪量を維持する(守る)薬というイメージの薬剤です。状況に関わらず一定量を内服します。
●ミノキシジル(内服薬/外国製)
毛根の細胞分裂の促進や血流を増やすことで毛の生成を促します。頭髪の量を修復させる(増やす)薬というイメージの薬剤です。状況に併せて増量することが可能です。
減ってしまった頭髪をミノキシジルで回復させ、それをアルダクトンで維持する
これがFAGA治療のゴールドスタンダードです。
薬剤 | 価格(1ヶ月分) |
---|---|
アルダクトン&ミノキシジル(内服) | ¥4,000~¥8,000※ |
リゲイン(5%ミノキシジル含有外用薬) | ¥9,900 |
※価格は内服量により変わります。
FAGA治療の具体例
- FAGA初期
-
→アルダクトンのみ、もしくはアルダクトンとミノキシジルの内服を毎日続けます。髪の隙間が埋まって気にならなくなっても続けることをおすすめいたします。
その理由は、閉経前後の年齢ですと毛根の細胞が衰えている方がほとんどなので使用を中断すると治療開始時の薄毛状態にいずれ戻ってしまい、そこから更に症状が進行することが予想されるからです。また毛の分け目のみの様な限局的な薄毛を呈している方にはミノキシジルの外用をお勧めする場合もございます。
- 進行形FAGA
-
→アルダクトンとミノキシジルの内服を推奨しますが、進行してしまったFAGAは毛根の細胞が衰えている人がほとんどなので治りがあまり芳しくないことがあります。
<治療結果>
FAGA自体は放置すると徐々に進行します。そのため治療を受けていただき一年後に変化がなければ治療がうまくいっていると言えます。当院では各人の治療目標と予算に合わせて治療をすすめていきます。
※治療効果には個人差があります。
FAGA治療のよくある質問
- アルダクトンを内服すると頭皮以外の毛(ヒゲや腕)が増えることはありますか?
- ありません。
- アルダクトンの内服による身体への主な影響はどのようなものがありますか?
- 0.1~0.5%未満の確率で乳房痛、生理不順、不正出血、倦怠感などが起こると言われています。また頻度は不明なくらい稀ではありますが横紋筋融解症や電解質異常(カリウム上昇)がありますので体調に異変を感じたら病院を受診して下さい。
- ミノキシジルを内服すると頭皮以外の毛が増えることはありますか?
- あります。2mg以上の内服では個人差がありますが3~6か月目くらいに、体毛増を実感する方が多いです。場所は様々で眉毛、髭、鼻毛、指毛などです。背中の毛などは見えないので気がつかないこともしばしばです。
- ミノキシジルの内服による身体への主な影響はどのようなものがありますか?
- 一部内服初期に脱毛を認める方がいらっしゃいます。その他、高血圧の治療薬を内服中の方(ミノキシジルは元来、血圧を下げる目的で使用されていたお薬なため)、コントロール不良の糖尿病がある方、脱毛の施術を受けている方は注意が必要です。また大変稀ではありますが軽度腎機能障害や肝機能障害を認めることもあります。ご不安な方には採血にて確認していただくことが可能です。
※アルダクトン、ミノキシジルの内服薬は薄毛改善に効果がありますが、薄毛治療薬としては国からの承認は得られておりません(アルダクトンは降圧薬としては厚生労働省の承認を受けてます)。効果的にそして安全に内服していただけるよう指導は行いますが内服の有無は自己責任でお願いしております。 - FAGAの治療は一度開始したら止められませんか?
- アルダクトン、ミノキシジルいずれも内服を中断すると治療開始時の薄毛状態にいずれ戻ってしまい、そこから更に症状が進行することが予想されます。ただし50代後半からは体内の男性ホルモン自体の活動性が低下してくるので薬は減量が可能なことが多いです。
加齢性脱毛
頭部全体的な薄毛が特徴です。
20代までは毛根の細胞自体が(他の細胞もそうなのですが)元気なので頭髪は抜けてもすぐ生える、また短期間である程度成長する、ことで薄毛は目立ちませんが50歳前後になり加齢や紫外線により毛根の細胞が衰えると(ヘアサイクルの寿命が尽きると)毛は回復も成長もしにくくなり頭部全体の薄毛が進行します。
<治療法>
加齢性の薄毛に根本治療が存在するかは意見が分かれるところですが、当院は‘根本治療はない‘というスタンスです。ただし加齢性の薄毛では毛根細胞の老化により毛根は残っているにも関わらず生えにくくなっている状況も考えられますので、その場合はミノキシジルの内服で発毛してくることもあります。
ミノキシジルは毛根のサイズをわずかに大きくするという効果も報告されており、使用することで毛が太くなり毛の量が増えたと感じられる方もいらっしゃると思います。
薬剤 | 価格(1ヶ月分) |
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アルダクトン&ミノキシジル(内服) | ¥4,000~¥8,000※ |
※価格は内服量により変わります。
季節性脱毛
年齢問わず7~10月にかけては紫外線の影響で抜け毛が増えてきます。通常、次の夏までに髪の量は回復しますが、軽症で徐々に進行していたFAGAに季節性脱毛がきっかけとなって気がつく人も少なくありません。
<治療法>
海で遊ぶ、ゴルフをする、ジョギングをする時に帽子をかぶる、紫外線防止スプレーをかけるなどで頭皮への紫外線の暴露が減れば季節性脱毛をある程度防止することが出来ます。半日以上屋外で遊んだり、仕事をする際は紫外線から頭皮を守ることを意識していただくと良いと思います。
産後脱毛
(妊娠中、毛深くなったと感じる方もしばしばいらっしゃると思います)。しかし出産を期にホルモンの分泌量は妊娠前の状態に戻り、過剰ホルモン状態によって維持されていた髪は頭部全体から一気に抜け落ちます。この様な状況が産後脱毛の本質です。
一般的には産後から始まり5ヶ月頃がピークで、1年するともとの状況に戻ります。
<治療法>
通常9~12ヶ月で自然治癒が望めます。また授乳中でなければパントガールを使用する方もいらっしゃいます。
●パントガール(内服薬)
直接発毛に作用する成分は含まれておりませんが、髪や爪の毛の成長に欠かせないパントテン酸カルシウム(ビタミンの一種)やアミノ酸が含まれた製剤です。
前述のミノキシジルと同様に毛が太くなることで薄毛が見立ちにくくなり、毛の量が増えたと感じられる方もいらっしゃると思います。
薬剤 | 価格(1ヶ月分) |
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パントガール(内服薬) | ¥8,800 |