皮膚腫瘍は簡単にいえば見慣れないものが皮膚にできる疾患です。
それに対して皮下腫瘍は皮膚の下に何か出来て外から触れることで気が付き来院することが多い疾患です。頻度的には以下に示したものが多い様ですが、視診や触診で診断がつきにくい場合は超音波(エコー)やMRI検査にて診断を確定させた後に治療方針を決めていきます。
※超音波(エコー)検査についての詳細はこちら。
※MRI検査に関しては提携医療施設に当院から直接予約を取ることが可能です。
皮膚・皮下腫瘍
粉瘤
粉瘤とは皮膚の内側に袋が形成されその中に垢(あか)や膿が溜まってしまう疾患で押し出すと内容物の一部が漏れ出ることもあります。初めは米粒大のしこりがあり時間の経過と供に徐々にサイズが大きくなるのが一般的です。また粉瘤に細菌感染が合併すると炎症性粉瘤という赤く腫れあがった状態になりこの時点では通常痛みや不快な匂いを伴います。いずれの場合にも根治には角質や膿を袋ごと摘出する必要があります(袋を取り出さない限り時が経過すると再び内容物が袋内に溜まり粉瘤が形成されてしまいます)。当院では大部分の症例に対して鍵穴手術法(くりぬき法)で対応しています。視診や触診で診断がつきにくい場合は超音波(エコー)やMRI検査にて診断を確定させた後に治療方針を決めていきます。
鍵穴手術法(くり抜き法)は従来の手術法(紡錘形に皮膚を切開し粉瘤を取り除き縫い合わせる手術法)に比して
- 手術時間が短い(従来の手術法では1時間近く掛かる例も鍵穴手術なら15分程度で出来る)
- 傷跡が小さい(大概の粉瘤は5mm以下の傷で手術出来ます)
- 傷を縫わなくても済むことが多い
と言ったメリットがあります。
※当院の院長はひと月あたり粉瘤の手術は100件前後・ホクロの手術40件前後のクリニックで外来を担当し多くの患者さんから好評を得ておりました。
その為当院では粉瘤の治療を積極的に行っております。
※粉瘤の袋を摘出する手術の詳細に関しては手術療法のページをご覧下さい。
※粉瘤に関する良くある質問についてもご覧ください。
石灰化上皮腫
皮膚の下に石灰が出来てしまう疾患で痛みを伴う場合もあります。視診や触診では粉瘤や脂肪腫と鑑別に苦労することも時々あります。放置しても内容物が消失することはないため基本的に局所麻酔を用いて石灰を摘出します。
※詳細は手術療法のページをご覧下さい。
脂肪腫
皮膚の下に脂肪の塊が出来てしまう疾患です。年単位で増大傾向が認められる場合もあり大きいものですと10cm大の腫瘤となることもあります。治療法は手術で脂肪の塊を取り除きます。 *
※4ヶ月~6ヶ月という短い期間で増大するものは脂肪腫ではない他の疾患の可能性があり注意が必要です。
結節性筋膜炎
少し聞きなれない疾患名かもしれませんが毎日100人位の患者さんとお会いしていますと月に1人くらいは怪しい方がおられます。基本的に経過観察で良さそうです。
ホクロ
良性のものと悪性のものがあり当院では鑑別に際してはダーモスコピーという器具を用い慎重に行っております。診断に要する時間は概ね5分程度ですので少しでも心配なホクロがある方は御相談下さい。それを踏まえて切除希望の方にはベストな方法をアドバイスさせていただきます。
※良性のホクロの切除に関する詳細は炭酸ガスレーザー治療、手術療法のページをご覧下さい。
加齢性のイボ
局所麻酔を使って切除する方法もしくはレーザーで治療させていただきます。
※施術の詳細は炭酸ガスレーザー治療、手術療法のページをご覧下さい。