繰り返す湿疹
このような症状でお困りな方でも「原因の追究」や「正しい薬の選択」「治療薬の適正使用」によって問題が解決するケースが多数見受けられます。
まず繰り返す原因の特定に関してですが原因不明のかゆみや繰り返す湿疹の背後にはアレルギーや内科疾患が存在することがしばしばあります。
当院ではアレルギー検査や問診で繰り返す湿疹の原因を可能な限り特定し必要時には併設する内科と協力して加療にあたっていきます。
また現状に合っていない薬の使用ではいつまでも症状が良くなりません。当院では気候やお肌の状態、生活環境を考慮し御自身にあう薬を処方いたします。
最後にしばしば治療薬を正しく使えていない為に症状を繰り返しているケースをお見かけします。他科と異なり皮膚科の治療は「塗る」という作業が必要になります。この際ただ「塗る」のではなく「塗り方」「塗る量」「塗る期間」が大変重要です。これらを誤ると薬の効果が十分発揮されません。逆にこれらを改善するだけでお悩みが解決してしまう例も多数ございます。既にご存知の方には繰り返しとなってしまいますが当院ではオリジナルのパンフレットを用いてこれらを説明しています。
当院の治療ポリシー
繰り返すかゆみ・湿疹の原因を追究し各人の状況にあった薬を正しく使用することで現状の改善そして再燃予防をしていきます。
また繰り返しの症状によっていたんでしまっている皮膚に対しては可能な限りきれいな状態に戻す様に加療いたします。
アトピー性皮膚炎
近年では皮膚のバリア機能が低下しアレルギーになりやすい体質となり発症すると言われてます。その為アトピーの患者さんの治療では湿疹の治療と供に日常生活でのスキンケアが非常に大事となります。
外来では外用薬を使用するうえでの注意点・皮膚を良い状態に保つ為の日常生活のポイント・症状の今後の見通しを中心にオリジナルのパンフレットを用いてお話させて頂きます。
薬を塗っている時は良いがやめると症状が再燃してしまう方・治療の見通しがたっていない方などは御相談下さい。アトピー性皮膚炎はしっかりとした検査と適切な治療を行えば完治とまではいきませんが良い状態が保てる疾患です。
詳細に関してはアトピー性皮膚炎のページをご覧下さい。
蕁麻疹
皮膚の内部から起こる発疹なため内服薬は欠かせません。またいつか治ると思い症状を放置しておくと慢性蕁麻疹となり数年もしくは一生内服が必要な状態になってしまうこともしばしばです。そのため蕁麻疹は早期診断、早期治療が必要な疾患です。
詳細に関しては蕁麻疹のページをご覧下さい。
乾燥性皮膚炎(乾燥による痒み)
9月頃から患者さんの数が急増します。乾燥肌が基本にあり服の刺激やお風呂でのナイロンタオル使用の刺激により皮膚のバリア機能が崩壊し湿疹に至るようです。ステロイドの外用薬で治療し保湿剤で予防を行います。
詳細に関しては乾燥性皮膚炎のページをご覧下さい。
汗疹(あせも)
6月~9月にかけて急増します。子供に多い印象がありますが実は大人にもしばしば見受けられます。汗疹はとびひなどの原因となりますので注意が必要です。当院では治療薬と供に再発予防のためのお薬も処方いたします。
詳細に関しては汗疹(あせも)のページをご覧下さい。
とびひ(伝染性膿痂疹)
ある種の細菌による感染症です。小児に多く全身どこにでも発症し次から次へと拡大する水泡疹が特徴です。当院ではまず皮疹部より細菌検査を行いその後に抗菌薬の内服・外用により治療を行います。また加療の一番のポイントは皮疹部の洗浄方法なのでこの辺を考慮し外来で治療を進めていきます。
詳細に関してはとびひ(伝染性膿痂疹)のページをご覧下さい。
こすり過ぎ皮膚炎
化粧をおとす際の擦りすぎが問題のようです。外来ではクレンジング方法をアドバイスすると供に数日間のステロイド外用を行い加療いたします。
頭部脂漏性皮膚炎
一般の方には聞きなれない名前かもしれませんが外来ではしばしば見かけます。詳細は外来時にオリジナルのパンフレットを用いてご説明いたしますが皮膚の常在菌であるマラセチア菌が増殖することによって生じているのではないかと考えられている皮膚炎です。治療にはちょっとしたポイントがありますのでそちらも外来受診時にご説明いたします。
日光過敏症(多形日光疹)
外出した24~48時間後に皮膚の露出部(多くは顔面・頸部)に発疹が出現する疾患です。発疹は時に水ぶくれを作ることもあります。また近年は薬剤性光過敏症の方が増加傾向のようで、モービックやロルカム・クラビット・プレミンネントというような薬を内服されている方は注意が必要です。一般的な日光過敏症であれば数日のステロイド外用で完治します。
花粉症皮膚炎(花粉かぶれ)
花粉の季節に顔や手など露出している部分のかゆみが出る方は可能性があります。外来ではアレルギー検査にて原因物質を精査しかゆみ止めの内服薬と外用薬で加療します。
糖尿病と関連する皮疹
糖尿病の皮膚病変は壊疽や白癬(水虫)などが有名ですが糖尿病患者の激増を背景に糖尿病と関連する皮膚疾患も増えております。糖尿病に関連する皮膚病変は非常に多彩で皮膚科と糖尿病を専門が協力して診療にあたる必要があります。当院は糖尿病内科を併設しておりますので必要時は協力して診療にあたっていきます。
汗疱
外来では手のひらや足の裏に突然小水泡ができ、すごく痒くなってしまったということで受診される方が多い様ですが実は様々なタイプがあり水泡のみのものの他、皮向けが目立ち水泡はあまり確認できないもの、赤みが顕著なものなどです。
食事の内容物や添加物・歯科治療の際の金属・タバコの煙が体内に入ることで発症されると言われておりますが今現在はっきりしたことはわかっておりません。外見上白癬菌感染と鑑別が必要な場合も多々あり診断には顕微鏡検査が必要なこともあります。
治療はステロイド外用薬を数日間外用することが有効ですが容易に再発するため外来では再発予防を含めお話させて頂きます。
べんち・鶏眼
靴があたる部分が好発部位でしばしば皮膚が硬くなったり痛くなったりします。特殊な器具を用いれば痛み無く削りとることが可能で施行後すぐに症状は改善します。
健康サンダルによるもの
健康サンダルで足を刺激することによって痒くなり足底を掻くことによって皮が剥ける様です。
ある種のバクテリアの増殖
作業靴や革靴などを長時間履く仕事の方に多い様です。靴下を脱ぐとものすごい悪臭がするのが特徴です。水虫菌の感染をしばしば合併します。少し複雑な治療法が必要なので詳細は外来時に説明させていただきます。
各種かぶれ
木々やシップ・ゴム手袋・ネックレスなどでかぶれている方をしばしば認めます。原因物質を除去しない限り症状が継続します。治療は原因物質の除去と数日間のステロイド薬の外用が有効です。
伝染性軟属腫(水イボ)
放置してもいずれ消えるため取るべきか?取らざるべきか?いまだに結論はでておりません。ただ放置すると多発することもあり大変に悩ましいところです。